六月二十日 福祉の世界では…(7)
釜滝さん。イソトマですね。(確か)
全く関係のない話から。
一昨日、テレビを見ていて「そうやな」と思った事。
サッカーのメッシ選手の名言だそうです。
不覚にして今まで知りませんでしたが、
彼はこう言ったそうですね。
「努力すれば報われる?そうじゃない。
報われるまで努力するんだ」
いい言葉ですね。
私も報われるまでの努力、忘れないようにしないと。
そう思いました。
報われないから投げ出すのではなく、
報われるまで続ける事の大切さを感じました。
えっと、今日はこんな話をしてみます。
認知症。
およその割合ですが
アルツハイマー68%、血管性20%、レビー小体4%、前頭側頭1%
と言われています。
いずれも脳の機能に障害が起きる事で発症する点では
同じですが、原因の違いによって生じる障害も異なります。
それらの障害は大きく分けて中核症状、BPSDと呼ばれます。
中核症状とは
脳神経細胞の障害から起こる認知機能の障害。
つまり実際の脳障害からほぼ必ず起こる障害です。
中核症状には
・記憶障害
(新しい事が覚えられない、同じことを何度も聞く
置き場所を忘れ探し回る、約束を忘れるなど)
・見当識障害
(日付や場所が分からない、昼夜逆転による夜間の徘徊
部屋を間違える、家に帰ろうとするなど)
・実行機能障害
(物事の段取りが出来ない、手順や方法が分からず失禁
食事の順番や手順が分からないなど)
があり、
それに伴う
失語
(言葉の理解や語彙の減少、つじつまが合わない)
失行
(衣服がちゃんと着られない、物品の使用目的が分からない)
失認
(視聴覚情報が認識出来ない、物や人にぶつかりやすくなる)
などが起こります。
当然ながら周囲はもちろん、本人は不安で失意を覚えます。
昨日まで分かっていたのに分からない。
ここがどこなのか、これは何なのか分からない…
そういった事は不安でしかないでしょう。
そういう中核症状に対して、介護者は色々な対応を
する訳ですが…
何故出来ないの?早くして!また失禁したの?
(極端な例ですが)
と対応されれば自尊心は傷つけられ、腹立たしくなる
と思いませんか?
で、
興奮、不穏、大声、脱衣、焦燥、易怒性、攻撃性
帰宅欲求、暴力、自殺念慮、徘徊…などが起こる。
これらを
中核症状と色んな外的要因の相互作用の結果として
生じた様々な精神症状や行動障害(BPSD)と呼ぶんですね。
当然ながら、中核症状が同じでも
周辺の要因によって、身体や心理的要因によって
人それぞれに色んな症状が出ます。
出る人もあれば出ない人もあります。
環境、個性次第ですね。
このBPSD(日本語では行動心理症状と言います)。
さらに分けると
過活動BPSDと非活動BPSDに区分する事が出来ます。
次はそこからお話することにしましょう。
結論(「BPSDはBPSDではない!」)
まではしばらくかかりそうですね。
気長にお読み下さいね。